『バグダッド・カフェ』by パーシー・アドロン: ピュアでまっすぐな心は波及する
濃厚接触者の自宅での自主隔離は、陽性者と接触した日の翌日から14日間。長い、、、でもようやく終わりが見えてきました。あと数日で元の生活に戻れます。
ただ、東京はまた来週から緊急事態宣言が発令されるのですね、、、しかも1か月以上。ゆっくりお酒を飲みながら美味しい食事ができることを楽しみにしていましたが、それも先延ばしです。
先日仕事で上海在住の方と面接をしましたが、上海はもう1年以上普通に生活ができているようです。在宅勤務も1年以上していないと。アメリカやヨーロッパも人々の生活に普段の日常がもどりつつあるようです。日本に住む我々はいつになったら通常の生活ができるようになるのでしょうね。秋口くらいまでの辛抱でしょうか。
さて、本日のレビューはこちら。『バグダッド・カフェ』。1987年に公開された30年以上前の作品です。
私はこの映画とても好きです!約1時間半のシンプルな映画。何度でも見たい、心が洗われる映画です。
私は今回初めて見ましたが、この映画はアカデミー賞受賞作品で、世界中にたくさんのファンをもつ、有名な作品のようです。バグダッドカフェは現在も実存しているようで、このカフェを訪れるツアーもあるようです。
この物語の主人公はジャスミン。丸々太ったドイツ人の女性です。彼女はアメリカを旅行中に旦那さんと口論になり、途中で車を降りてしまいます。太陽がギラギラ照り付ける一本道を彼女はスーツを着て、ヒールをはいて、スーツケースを引いて歩き続けます。そして、ボロボロのホテル兼カフェ、バグダッドカフェに到着します。
バグダッドカフェのオーナーは黒人女性のブレンダ。ジャスミンとは対照的にガリガリに瘦せていて神経質。見るもの、聞くことがすべてが不満。いつもガミガミ怒鳴っています。
ほとんど誰も寄り付かないようなさびれたカフェ。ジャスミンはこちらに滞在しながら、カフェを少しずつ変えていきます。そして彼女のピュアでまっすぐな心は、ブレンダをはじめ、周りの人々にも波及していくのです。
最後のシーンは圧巻。バグダッドカフェはラスベガスの近くの砂漠のようなところにありますが、ラスベガスにもひけをとらないショーをするカフェと評判になり、たくさんの人々が集まる人気店になってしまいます。そしてブレンダ、歌がうますぎる!!!
この映画に出てくる人たちは、皆心に苦悩や闇を抱えています。それがジャスミンと触れ合う中で少しずつ取り除かれていく。ジャスミンは口が達者なわけでも絶世の美女でもないのですが、とにかくピュアでまっすぐ。目の前の人に良くなってほしい、その思いでいっぱいです。そんな彼女のまっすぐな気持ちは周りの人々を変えていく力をもっているのですよね。
テーマソングの「コーリング・ユー」も素晴らしい。いつまでも頭から離れない名曲です。
ピュアでまっすぐでいることの大切さ、人生は何度でもやり直せるんだということ、大切なことを教えてくれるいつでも何度でも見たい作品です。